友人が取引先の人と内緒で付き合ってるのだが、エスカレートしてついに・・・

友人の話。修羅場ってほどじゃないかもしれない。 

私子：２２歳　事務職 
友子：２２歳　事務職（私子と同じ会社） 
友彼：２５歳　営業（違う会社） 
私子・友子の会社へ友彼が営業へ来ているかたちで、友彼にとっては友子は取引先の事務の子 
窓口対応しているうちに仲良くなって２人は付き合うことに。 
一応会社は違うし、友彼としては取引先のお客さんに手を出したってことになると 
気まずいので２人が付き合ってるのはしばらく内緒で、仲の良い私子だけ２人が付き合っているのを知っていた。 

最初は友子のお昼の時間に合わせて友彼が車でファミレスに連れてったり（私子も一緒に3人で食べたこともあり） 
社内ですれ違うときにちょっと話すくらいの関係で微笑ましかったが、 
だんだんと内緒の関係というのに燃えたのか、すれ違いざまにわざと背中合わせでくっつきあったり 
エレベーターの中でキスをしたり、人気のない場所でいちゃいちゃしたりとやりたい放題になってきた。 

友彼は仕事もできるいい人なんだけど、明るくて積極的な友子の押しに弱く、友子のノリに流されているイメージだった。 

ある日私子が別の課に書類を届けにいったとき 
噂好きなおばさんが「友子さんって営業の友彼さんのこと好きなのかしら？」と聞いてきた。 
話しているところをよく見るからとかで、あ、やべえと思う私子。 
「どーなんですかねえ～」と軽く流して、あとから友子に「あんたら噂になってるよ。 
あんまり社内で仲良くしないほうがいいかもよ。それか付き合ってるって公にしちゃえば？」と言う。

友子は「なんか、この内緒な感じが楽しいの♪」 
「スリルがあってﾄﾞｷﾄﾞｷするし、エレベーターでキスとかドラマみたいじゃない？？」 
「だから内緒で付き合ってたい！」 
という三段論法をかましてきたので、ああそう・・・と。 
まあ、取引先といっても独身同士の事務の女の子と営業マンだし、バレたとしてもちょっと噂になるくらいで大した問題にはならないだろう友子の熱が落ち着くまで楽しんどけばーと思っていた。仕事を抜けてまで会うとかじゃなかったし。 

あるとき、２人が地下の駐車場でランチに向かうとき、車に乗るところを社内の人に（以下、社子）目撃されたとかで、友子が直接社子から「もしかして付き合ってるの？」と聞かれたらしい。
そこでイエスと言えばいいのに、無駄に焦ったであろう友子は 
「いえ、実はあの人は私の兄なんです！」と言ったらしい。 
友子は「内緒にしなきゃって思いが強すぎてとっさに言ってしまった。今では後悔している」て感じだった。 

その後の友子の捏造ストーリー 
名字が違う→10年前、両親が離婚してそれぞれ別の家庭で再婚した 
昼休みのランチ→10年ぶりに再会した兄妹がお互いを懐かしく思い、こっそり会って昔の思い出を語り合ったりしていた 
いちゃいりゃ→両親や兄妹のぬくもりをしらないまま再会したのでスキンシップが過剰になった（いや、両親のぬくもりは知ってるだろう）

なんと社子はこれらを全て信じて、同情してくれたらしい。 
友子は普段から真面目で愛想もよかっため、嘘でこんなことを言うとは思われなかったみたい。 
あと、友子は背が高く、友彼も長身で、２人とも目がでかくて、なんとなく雰囲気も似ていたので、兄妹といえばそうかも、と納得したんだと思う。 

そこからは噂が噂を呼び、社内では水面下でその話題がもちきりになった。 
そして友子と友彼があまりにも仲良しすぎるし、スキンシップがありすぎるってことでさすがにバレてるかなと思ったら 
なんと「あの２人は実の兄妹だから、近親相姦だ！」ということになり 
兄妹説が否定されることはなかった。まずそこを疑って欲しかった。 
私子のところにも「あの２人兄妹なんでしょ？やばくない？」と聞く人が増え 
「私は見てないからなんとも～」とかそのたびにうやむやに誤摩化したりするのが嫌だった。 
なんで私まで嘘つかなきゃなんないんだ！というか、兄妹って信じるなよ！と思ったけど 
友子が屈託なく「ごめんね、こんなことになるなんて！ほんとごめんね！」 
と謝りながらプリンを買って来てくれたのでつい食べてしまった。 

ちなみに友彼はこの「兄妹説」をまったく友子から聞かされていなかったらしい。 
兄妹説が流れてる（流したのは友子）上に近親相姦説まで流れてるとなると、 
さすがの友彼も怒るだろうとのことで、友彼には絶対秘密にしていたらしい。

社内がそんな騒動のときも、あくまで表では平穏な日常だった。 
ほっとけば鎮火するかなーって折りに、友子のことを好きな男（以下タダ男）が現れた。 
タダ男は同じ会社の事務で、前から友子のことが気になっていたらしく、今回の騒動で 
「お兄ちゃんに恋をするなんて純粋な子に違いない！＆俺が目を覚まさせてあげたい！」と思ったらしい。 
ある日の帰り道で友子に「好きです」と告白した。 
友子が「私いま付き合ってる人がいるので」と断ると 
「実の兄とは付き合えないんだよ、わかっ
てるでしょ」と真剣に言われて、 
さらに「友子さんはお兄さんに幻想を抱いているだけ。本当の兄妹はあんなに仲良くしない。 
寂しさを肉親で埋めても辛いだけ。僕じゃダメですか」などと言われたらしい。 
私的には、「本当の兄妹はあんなに仲良くしない」とまで考えれば、カップルだったって結論にいきそうなもんだと思うんだけど・・・。 

タダオが真剣に言うもんで友子も申し訳ないと思ったそうで 
「実は兄妹じゃなくて、本当に付き合ってる。隠したかっただけ」と本当のことを言った。 
するとタダオは「なんだそれ！ばかみたいだよ」と呆れ＆怒り、友子に 
「周りはからかったり噂してる中で俺は本気で同情したのに、がっかりした」と言われ、すごく反省したらしい。

友子は私子に泣きながら「どうしよ～！噂すごい広がっちゃってるし、今更本当のこと言っても恥ずかしいし、 
こんなに広まるなんて思わなかったよ～！」と相談してきた。 
自業自得なんだけど、どこか憎めない子だったので慰めて、 
「とりあえず、職場で友彼くんと接するのは控えな。いちゃいちゃとかだめ！ 
タダオから真実が広まるかも知れないし、放っておけば噂が消えるかもしれないし。 
友子が直接兄妹だって言ったのは社子だけなんだしさ」と言った。 

友子はそれから私のいうとおり社内で友彼と接することを控えて、あくまで目立たないようにした。 
わりと噂も落ち着いたころ、友子と２人でお昼ご飯を食べているときに 
社子はじめ女子社員の５、６人がやってきて、友子に話しかけた。 
「ぶっちゃけ真相はどうだったの？」と聞かれた。 
私子は焦りつつも「ほんとのこと言え～」と目線を送って、友子は 
「実は兄妹ていうのは嘘で、付き合ってましたごめんなさい」と言った。 

友子と２人で、どんな反応が返ってくるのか怖くてびくびくしていたが、 
社子たちは「やっぱり～～～」とか「あー違ったかーー！」とか騒ぎだした。 
ぽかんとする２人を前に、社子たちが 
「ごめんごめん、実は、賭けてたんだよねw　本当に兄妹なのか、他人で付き合ってるのか！」 
と言うので友子も私子もぎょえーー 
「たぶんきっとみんな半信半疑だったと思うよ」とのこと。 
そうだよな・・・頭から兄妹説を信じきってるわけないよね。 
それでも雰囲気が似ているから兄妹説を信じるひともそれなりにいて、 
社子はじめ女子が面白がってる中でタダオは「あんまり友子さんのことで騒ぐな」という態度だったらしい。 

付き合ってるらしい～という噂もそこそこ広がったが、これも結局半信半疑らしく、 
社内では真相は闇の中って感じになってる。 
うやむやになってしまったが、友子は反省しているようで、しばらくしてから友彼に全てを話して怒られ、今でもまだ付き合っている。 

長くなりました。大した修羅場じゃなくてすみません。